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イケメン若手社長インタビューvol.3【前編】「30歳で事業をV字回復させた男の、真摯な『4つの改革』」

カテゴリー
ビジネス
投稿日
2017年7月14日
ミクシィ社長インタビュー1

イケメン若手社長は、日々どんな努力をして、どんなことを考えているのか?そのカギは「未来を想定して働くこと」にあった!悩める若手ビジネスマン必見の情報をインタビュー形式でお届けします。今回は、30歳という若さで株式会社ミクシィ・リクルートメントの社長に就任し、今まで多くの人が成し遂げられなかった事業の立て直しを成功させた鈴木貴史氏にインタビュー。なぜ、彼は困難なミッションを達成できたのか?(前編)

事業立て直しのために用意した「4つのポイント」

―今日はよろしくお願い致します。早速ですが、求人情報サービス「Find Job!」のV字回復を短期間で達成されたと伺っています。簡単に、時系列でその概要をお教えいただけますでしょうか?

鈴木貴史氏(以下、鈴木) 業績としては2011年がピークで、毎年10%ずつ落ち込み、それが2016年まで続いていました。

「 最優先すべきは、売上・業績志向の風土にすることでした」

―そのタイミングで社長に就任されたのですね?

鈴木 2016年の4月にミクシィから子会社のミクシィ・リクルートメントに出向して、その半年後に社長に就任しました。出向してからは一貫して、事業の立て直しに取り組んでおります。

―そこで取り組まれた内容は?

鈴木 事業の立て直しのために、組織の風土改革の必要性を感じていたので、そこで4つのポイントを用意して、ひとつひとつ実行してもらいました。

―その4つのポイントとは?

鈴木 「売上・業績志向」「スピード」「成長志向」「思考の独立性」です。

―それぞれ、どのような内容なのでしょうか?

鈴木 最優先事項は、「売上・業績志向」です。これは、データドリブン(データに基づいて次のアクションを決定・実行すること)の観点から「これをやればこれくらいの売上が出る、だからやろう」と予測を立ててサービスを創る風土に変えたことです。もともとプロダクトアウト型の組織だったので、当たり外れが大きかったんですね。そこを変えていく、というのが最初にやったことです。

―具体的にどんなことをされましたか?

鈴木 朝礼で、全員が毎日売り上げを見て、それにコミットするようにしました。エンジニアでもデザイナーでも、売上に対する数字目標を持ってもらったんです。それができるようになったら、高速でPDCAを回す、つまりスピードを持たせるということを徹底してもらいました。

「個人が自分でモチベートできない組織は弱い」

―それが「売上・業績志向」「スピード」のふたつですね。「成長志向」については?

鈴木 障壁を自分たちで乗り越えることを推奨した、ということです。やっぱり、各人が自分でモチベーションを上げて「自らがどこを目指して何のためにこの会社で働いているのか?」を自覚できるような組織は強いです。

―おっしゃる通りだと思います。

鈴木 あとはもうひとつ、これは働き方についての私の考えなんですが、仕事って組織のためじゃなくて「自分のため」にするものだと思うんです。そのために会社や組織を活用すればいい。せっかく働くんだったら、出勤するために会社に来るのではなく自分の目標を達成するために会社に来てほしい、そんな願いを込めて「成長志向」を掲げました。

「独立性を持ったメンバーが出してくれた改善案」

―最後の「思考の独立性」はどのような内容でしょうか?

鈴木 これはDeNAの南場さんの言葉を借りて持ってきたものですが、「私自身の弱さをカバーして欲しい」という思いから来ています。組織には色んな人がいて、色んな考え方を持っているわけだから、それをどんどん発信してほしいということです。まとまってなくても間違ってもいいからとにかく発言する。それによって何かしら、誰かしらに気付きが生まれるかもしれない、そうすれば組織としては価値があることだと考えています。

―その取り組みの中で、実際に社員の方に「助けられた」ってエピソードはありますか?

鈴木 メンバーからサービス・コンテンツについての改善案が挙がってきたことですね。他にも、ある人がこんな状況だからこうケアした方がいい、といった声もありました。しかもそれが、そもそもビジネスや組織マネジメントといったことに直接関わっていないエンジニアから多く挙がってきたんですね。例えば、今「Find Job!」には特集コーナーといったコンテンツがあるんですが、これはそのエンジニアが提案して実現したものです。

困難な経験は買ってでもしろ

―お話を伺っていると、すごく正しいことを真摯に徹底的にやってこられたんだと感じました。ただ、それ故にこれらの改革を断行する中で、障害となったこともあったと思います。

鈴木 そうですね。反発もたくさんありました。

「『成功体験』を積ませて『文化を認識』させることを意識しました」

―どのように乗り越えてきたのでしょうか?

鈴木 特に最初のポイント「売上・業績志向」の段階が一番ハレーションが大きかったです。でも、まずはトップダウンでとにかく売上への意識を持ってやってもらいました。そうすることで、よく分からないけどやってみたら結果(売上)が出た、ということが多くなってきたんですね。そして、メンバーの中でも私の考え方に共感してくれる人もいたので、彼らの行動や成果を称賛することで、「組織に必要な文化」を醸成しその場で浸透させていきました。

―強い意志を持って取り組まれたんですね?

鈴木 はい。とにかく、良くも悪くも「サービスを作る」ことに誇りを持っているメンバーが多かったので、「サービスのことをわかってない奴が何を言ってるんだ」という声は多かったですが、立て直しのために必要なことは徹底的にやりましたね。

「自分も周りも、幸せにしたいから」

―それだけの反発があると、私だったら心が折れてしまうような気がします。それでもやり切ることができたのはなぜなんでしょうか?

鈴木 昔から困難な経験ほど金を払ってでもしたい、と考えていたからでしょうか。困難が強いほど燃える、というか。

―それほどまでの情熱が生まれた原体験みたいなものってあるんでしょうか?

鈴木 私の両親は家庭を切り盛りする中で色んな苦労をしてきていて、物心ついた時からその背中を見てきました。

そんな中でも子供である私のためにいろいろとしてくれたんですけど、それは嬉しいことだったんですが、でも「それって、自分たち(両親)は“何か”を犠牲にしていて、やりたいことも我慢していて、その上に成り立っている幸せなんだな」と思って。

だから、「周りも自分も幸せになるためには自分自身がまず強くあらねばならない、って子供ながらに思ったのかもしれません。どんな時でも何かを守れる強さ勝てる強さを持たなければいけない。そのために質の高い経験をしなければならない。故に困難な経験をすべき」と考えるようになったんだと思います。

―そのような原体験がおありだったんですね。それも含め、過去の経験やそれによってつくり上げられた考え方、仕事術についてもっと詳しくお話をお聞かせください。

(前編終わり。後編に続く)

◇株式会社ミクシィ・リクルートメントHP

鈴木 貴史プロフィール
1986年生まれ。関西大学工学部出身。大学卒業後、エン・ジャパン株式会社に入社、営業や新規事業の責任者として幅広い業務を経験。その後株式会社ミクシィに転職、経営企画に携わった後に株式会社ミクシィ・リクルートメントに出向。半年後には社長に就任し、数年間業績が衰退していた求人情報サービス「Find Job!」のV字回復を成し遂げる。既婚。「小学生のころからずっとモテ期だった」と本人は豪語するが、奥さんはその見解には否定的とのこと。